【研究所ブログ第11回】「授業づくり合宿ー小田原 春の数学祭ー」
令和6年3月21日(木)~ 22日(金)1泊2日で、授業づくり合宿が行われます。理数系教科研究会(数学)の意欲的な初めての合宿企画です。
※委員名(支部・学校名・敬称略)
委員長:武藤 道郎(③芝)、委員:鈴木 徹(⑦大森学園)・赤間 祐也(⑩武蔵)・及川 寿幸(⑫ドルトン東京学園)
新学習指導要領において、「数学的な問題発見・問題解決の考え方に基づいた指導」が求められていますが、多くの校務をこなすことと並行してこれに対応した授業を考えて準備をすることが難しいというのが各校の共通の悩みです。
そこで、宿泊スタイルの研修で、たっぷり余白をとり、「実社会と数学との結びつきをテーマ」に、生徒一人一人が数学的活動を楽しみながら学べる授業作りを目指す企画ができあがったのです。
学校を越境して参加された先生方とグループワークを通じて様々なアイデア出しを行い、それを基に生徒を引き込む魅力的な授業を共に考えようというチャレンジです。研修会の最後には作成した授業案などを共有することで、新課程で求められている授業アイデアを複数持ち帰り現場で実践し、合宿でつながったネットワークで、情報共有することも期待されています。
ゲストスピーカーには日本大学文理学部数学科の山崎浩二教授にご登壇いただきます。山崎先生は、数学の授業を実践している多くの教員と事例研究をしています。「子どもたちが、何らかの数学的な表現を用いて考え、それをお互いに説明したり、伝え合うようにしたりすることができる授業」「子どもたちが数学的な興味・関心を持って取り組める授業」に前向きに取り組んでいる授業者の状況を多様な機会でシェアしています。
さらに、「生徒にとって、数学の学習内容は、自分たちの手で工夫したり、創り出したりすることができる、という意識」を持てるようにするにはいかにしたら可能かという授業の発展形まで現場の授業者と共創しています。
日常の事象を数学をつかって解決する活動では、「目的に合わせて、自分たちで条件などを設定する」活動も要求され、たとえば、数学的モデル化の過程を経験していく授業づくりも教師といっしょに取り組んでいます。このような取り組み等は、今回参加する先生方には大きな刺激となるでしょう。
山崎先生からは、グループワーク等でもアドバイスやコメントをいただきます。参加者同士が相互にアイデアや意見を出し合ってグループで授業を作り、より質の高いものを生み出
すことを狙いの 1 つとしているからです。
そのためにも、参加者同士の交流、情報交換等に十分な時間が割けるよう、宿泊研修会を企画したのです。タイミング的にも、新年度の数学の新しい授業作りにじっくりと取り組む有益な研修会になると思います。
実施案内→https://k.tokyoshigaku.com/seminar/risuu/post-1931.html