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理数系教科研究会(理科・地学)「宿泊研修会(12月)」 歴史を動かした火山活動の痕跡/石炭発掘と共に発見された化石を追う

※本研修会は 8 月に実施予定でしたが、台風の影響により延期を余儀なくされました。今回、内容・行程を一部変更して実施する運びとなりました。

 長崎県島原半島に位置する雲仙火山は約 430 万年前に海底火山から形成した火山島が続く火山活動によって成長し、約 40 万年前に陸続きとなって現在の姿になりました。

 この周辺は「島原の乱」で知られる江戸時代初期の一揆の史跡としてだけでなく、火山災害の痕跡や、それと共に暮らす人々の暮らしも学べる島原半島ユネスコ世界ジオパークにもなっています。雲仙火山では 1792 年に眉山が火山活動に伴う地震で一部が崩壊した際、崩れた土砂が海に流れ込むことで津波も発生し、島原半島で1万人、熊本・天草側では 5 千人が犠牲となる被害が発生しています。また 1990 年には雲仙火山の中心である普賢岳が、平成噴火と呼ばれる噴火活動をおこし、44 名の死者・行方不明者の被害をもたらすと共に平成新山を形成しました。

 さらに長崎県南部は、軍艦島に代表されるように日本の近代化を支えた石炭産業の中心地として知られています。その一方で哺乳類の骨化石が産出し、スウェーデンの探検家により新生代の植物化石が日本で初めて発見された場所でもあることを知る人は多くないでしょう。中生代から新生代の地層を一度に巡ることができる地学巡検には大変適した場所でもあるのです。

 今回の研修では、歴史を動かす噴火を何度も起こした日本有数の活火山である雲仙火山、産業革命の歴史と共に発見された長崎県南部の露頭を専門家と共に巡ります。地学を軸としながらも、火山の恩恵や脅威、人類の歴史と共に発見された地球の歴史を実感してもらうことで、どの科目においても、授業の彩りとなる実体験を積むことを狙いとしています。

 宿泊研修である利も活かし、1日目夜には、委員がインストラクターとなり、電子観望による星雲などの天体観測も計画中です。

 やや専門的な内容も含みますが、地学の先生方はもちろん、他の教科においても地学という身近な自然に直接結びついた学問は、教科横断的に非常に役立つものと考えています。ぜひ現地でしか味わえない自然の魅力とともに、「地学三昧」の濃密な時間を過ごしませんか。

日時

令和5年12月23日(土)~25日(月) 2泊3日

集合・解散について

集合場所/時間
長崎空港 1 階到着ロビー / 17:30
解散場所/時間
長崎空港 / 15:30(予定)
※今回の宿泊研修は長崎空港集合・解散です。
※詳細な集合場所は,申し込み後,後日「実施要項」にてご案内いたします。

航空券等,現地までの往復の手配は各自でお願いします。
(夏期とは異なり混雑期ではなく,各自でご手配いただいた方が安くなる可能性が高いため)
【参考】
〈往路〉12 月 23 日(土)
JAL611 羽田 14:15 - 長崎 16:20
ANA1083 羽田 15:05 - 長崎 17:05
〈復路〉12 月 25 日(月)
ANA2436 長崎 16:25 - 羽田 18:00
JAL614 長崎 16:55 - 羽田 18:30

行程等について

実施案内をご覧ください。

講師・案内人

〇2日目
九州大学 理学研究院 附属地震火山観測研究センター  教授 松島 健 氏

主な研究活動
♦雲仙普賢岳噴火の測地学的研究...雲仙普賢岳の噴火に伴う普賢岳山体や溶岩ドームおよびその周辺の地殻変動を傾斜計、GPS、水準測量で観測し、マグマの噴出および冷却過程を研究
♦火山噴火予知の基礎研究 ♦内陸で発生する地震のメカニズム研究
♦福岡県西方沖地震の研究 ♦霧島新燃岳火山の研究

〇3日目
長崎県地学会 山川 続 

主な活動 など
♦中学校教諭(理科)として40年勤務
♦長崎県地学会理事・運営委員で、巡検部長としてジオツアーを担当
♦長崎大学教育学部で鎌田泰彦教授の指導で、伊王島層群を調べ化石層序学を学ぶ
♦1973年(高校1年生の時)長崎市茂木町の北浦海岸に露出する地層よりアンモナイト、イノセラムス化石を発見し、白亜紀の地層と確認。1979年日本地質学会西日本支部第94回例会で発表
♦長崎市茂木町北浦海岸における白亜紀層の発見(鎌田泰彦・堀口承明・山川 続・松本達郎)

宿泊先

1日目

割烹旅館 観月荘

859-1322
長崎県雲仙市国見町多比良乙93
℡:0957-78-2027 

2日目

セントヒル長崎

850-0052
長崎県長崎市筑後町4-10
℡:095-822-2251

定員

15名(定員になり次第締め切ります)

参加費

37,000円(税込み)
(参加費には宿泊費、昼食費、保険料、諸雑費などを含みます。その他の経費は当協会会員各校の拠出金と東京都私学財団からの補助金で運営されております)


※申込時にご入力いただいたメールアドレス宛に「参加費のお支払い」および「実施要項」等について、必要事項を記載したメールをentry@tokyoshigaku.comより12月初旬にお送りいたします。

申込方法

11月30日(木)までに、下記の参加申込みフォームからお申込みください。

実施案内 


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研修カテゴリー・テーマ

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〒102-0073
千代田区九段北4-2-25 私学会館別館4F
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