【研究所ブログ第63回】教務運営研究会「夏期研修会」 今そして未来

令和7年8月1日(金)、教務運営研究会「令和7年度 夏期研修会」 を開催します。

詳しくは→https://k.tokyoshigaku.com/seminar/kyomu/academic-affairs5.html

今、学校を取り巻く環境が大きく変わってきています。子どもたちや保護者の価値観やニーズも多様になり、学校もそれに合わせて開かれた、柔軟な構えを試行錯誤しながらアップデートしています。私立学校の教務部の先生方にとっても、これまでのやり方を見つめ直すちょうどよいタイミングかもしれません。

そのような変化の波に対応するために、情報を共有し、先生方が実際に抱えている課題を持ち寄って、みんなで話し合いながら新しいアイデアや解決のヒントを見つけていきたいと考えています。

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(教務運営研究会の委員の先生方が、OSTのシミュレーションをしているシーン)

身近な課題にじっくり取り組む分科会

研修では、今特に現場で大切になってきている二つのテーマを中心に分科会を行います。
「合理的配慮の各校での対応」では、法律の改正で義務になった合理的配慮について、各学校でどんな工夫をしているか、どんなところで困っているかを率直に話し合います。生徒たちにとってより良い支援のかたちを見つけていけたらと思います。

「ウェルビーイングと業務効率化」では、先生方の働きやすさと教育の質をどちらも大切にするという、なかなか難しい課題に向き合います。タブレットやAIといった新しい技術をどう使っていくか、子どもたちの情報活用能力をどう育てるかなど、今話題のテーマについても幅広く話し合っていきましょう。

対話の場「OST」

この研修会の新しい試みとして、OST(オープンスペーステクノロジー)を導入します。これは1980年代にハリソン・オーウェンという方が考えた対話の方法で、参加者のみなさんが「こんなことを話したい」というテーマを自由に出し合って、興味のある人同士で集まって話し合うというものです。

OSTの心地よい「4つの約束」

・参加してくれた人は、みんな大切な仲間
・起こったことには、きっと意味がある
・始まりたいときが、ベストなタイミング
・終わりたいときが、ちょうどいい頃合い

そして「自由に他の輪に移動できる」というユニークなルールもあります。一つのことだけではなく、他にも共有したい内容があれば、遠慮なく他の場所に移動してもよいのです。それぞれが本当に関心のあることに集中でき、自然と活発な話し合いが生まれる対話の場を共につくりましょう。

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未来へ

この研修会では、先生方が主役となって課題解決に取り組みます。みなさんが日頃感じている悩みや工夫を率直に持ち寄ることで、すぐに学校で試してみたくなるような新しいアイデアや気づきに出会えると考えています。

OSTの自由な対話を通じて、きっと参加者同士の深いつながりが生まれることでしょう。研修会が終わった後も、「あの時話した先生に相談してみよう」「あの学校の取り組み、うちでも試してみたい」といった継続的な学び合いのネットワークが広がっていくことを期待しています。

そして、AI技術の発達、社会の多様化、働き方の変化など、教育を取り巻く環境はどんどん変わっています。この研修会で育まれる柔軟な発想力、みんなで協力する力、新しいことに挑戦する勇気は、これからの変化にしなやかに対応できる教務運営の土台となると確信しています。素敵な時間になることを心から願っています。


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