【研究所ブログ第43回】11月22日 地理分野研修会 フィールドワークとGIS
高等学校地理総合の導入から 3 年目を迎え、各学校では「地理総合」、あるいは「地理探究」も含め、一 通りの内容を指導し、授業展開の土台も固まってきた段階に至っています。したがって、その蓄積をもとに「地理総合」における教師の指導力向上と授業内容の多様化を図り、教師の不安を解消し、効果的な「地理総合」授業づくりを共に行う研修を企画しました。
詳しくは→https://k.tokyoshigaku.com/seminar/files/geography%20and%20history2.pdf
今回はフィールドワークの実施の効用とGIS活用法について、授業の中にどう取り入れていくのか運営委員や参加者による「地理総合」の授業例を共有しながら理解を深めていくプログラムにしています。
フィールドワークの実施は、生徒が直接現地に赴き、地形や土地利用、環境問題などを観察し、実際のデータを収集することで、教室内では得られない実践的な学びの体験ができます。この現地で直面する課題を通して、生徒は問題解決能力を養う機会も得られます。観察、データ収集、分析、考察という一連のプロセスを実践することで、論理的な思考力及び理論と実践を結びつけることができます。一方で、どんなに有益な機会であっても、実際にカリキュラムの中に収めるのは容易ではありません。どのような創意工夫が可能なのかディスカッションも用意しています。
GISは、地理情報を視覚化し、空間的なパターンや関係を理解しやすくします。これにより、生徒は地理的な概念や問題をより具体的に捉えることができます。さらに、GISを活用したプロジェクトベースの学習は、生徒が自ら問題を発見し、解決方法を探究する学びにつながっていきます。リアルタイムのデータを使って現実の問題に取り組むことで、実践的なスキルも身につけることが期待されますが、限られた授業時間でどのように活用していくのか情報交換をすることは有益です。
現在、「地理総合」の授業を担当されている先生方は勿論のこと、歴史・公民を主に担当されている先生方にも是非ご参加いただき、今後の授業内容検討を共に行っていきたいと思います。