【研究所ブログ第33回】多様な夏期研修の意味
令和6年7月22日から8月31日の間に、東京私学教育研究所の多様な夏期研修が行われています。アフターコロナということもあり、教務運営研究会も木更津のかずさアカデミアホール・オークラアカデミアパークホテルで2泊3日の研修が5年ぶりに行われるなど宿泊もしくはワンデイ・フィールドワークの研修が、次のように多数実施されています。
(理事長校長部会・教頭部会の研修シーン)
①7月22日(月)~23日(火) 私学経営研究会・理事長校長部会 「令和6年度 宿泊研修会」 ~AIが発展しても変わらない働き方・生き方とは何だろうか
②7月23日(火) 文系教科研究会(社会・地理歴史)「歴史分野研修会」 ~日本史探究を自分事の学びとし歴史的思考を深める回路
③7月24日(水) 芸術体育生活系教科研究会(書道)「鑑賞とスクールプログラム体験」 -サントリー美術館『徳川美術館展 尾張徳川家の至宝』-
④7月24日(水)~25日(木) 私学経営研究会・教頭部会「令和6年度 宿泊研修会」
⑤7月27日(土) 理数系教科研究会(理科・物理)「研修会」 リンク機構による1自由度脚機構の製作
⑥8月1日(木) 芸術体育生活系教科研究会 (技術・家庭、家庭)「実技講習会」 美味しくおしゃれにローリングストック
⑦8月1日(木)~3日(土) 教務運営研究会「令和6年度 宿泊研修会」 -教務の仕事の再発見と新発見-
⑧8月7日(水)~8日(木) 芸術体育生活系教科研究会(美術) 「夏のスタディツアー」 まるごとアートアイランド「直島」
⑨8月9日(金)~10日(土) 理数系教科研究会(理科・地学)「宿泊研修会」 -日本の霊峰「富士」の山麓で火山地形を学ぶ-
⑩8月20日(火)~22日(木) 初任者研修「令和6年度 宿泊研修会」
⑪8月27日(火) 文系教科研究会(社会・公民)「見学研修会」 SHIBUYA QWS -社会課題解決の宝庫:未来を拓くイノベーション
⑫8月31日(土) 理数系教科研究会(数学)「授業ブラッシュアップ研修会」 ―数学的活動を通じて―
夏期研修が学期中に行われる研修と大きく違う点は、3つあります。
1)たっぷり参加者同士が対話する時間がとれる
2)たっぷり参加者同士の懇親をはかることができる
3)学期中にはできないフィールドワークを実施できる
今、内閣府、経団連、経済産業省、文部科学省、東京都、東京大学など政財官学が連携して初等中等教育段階での教育環境デザインについて盛んに論じ、提案しています。ねらいは、簡単にいうと、世界をけん引する地球規模の課題を解決するグローバルリーダーや高度人材を育成したいということです。
そのために、多種多様なグローバル教育及びSTEAM教育を東京大学総長の藤井輝夫教授を筆頭に推進しています。それに伴い2027年以降、大学入試の制度の改革や探究やアントレプレナーシップ促進、プログラミングなどのプロジェクトが多数立ち上がっています。
興味深いのは、このような新しい動きの中で、藤井教授や財界人をはじめとする多くの有識者が、対話とリベラルアーツの重要性を、各種セミナーや多様なメディアで説いていることです。
東京私学教育研究所の実施する研修会は、公募によって主体的に参加する東京私立学校の先生方が委員として各研修会を企画・運営しています。そのとき、対話を深め、リベラルアーツさながらの教養知を当たり前のように活用しています。そして、それは多様な夏期研修に参加する東京の私立学校の先生方にとっても同じなのです。
このようなことについて、先生方が語り合って再認識し、さらに次の一手を共に発見する場として多様な夏期研修は機能しているのです。